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No.90 「在庫流動管理 基礎編その2」を出版

「在庫流動管理 基礎編その1」に続いて「基礎編その2」を出版しました。

在庫管理といえば、定期不定量発注方式とか定量不定期発注方式とか、あります。「在庫流動管理」の基本メカニズムである「在庫流動モデル」は、定期発注方式や定量発注方式でどのようになるのか、「基礎編その2」で検討しました。

在庫管理といえば、“かんばん方式”。管理レベルの低い企業では“うまくいかない”、“かんばん方式”がうまくいく企業は優秀、とか、いわれております。“別格”的存在ですが、「在庫流動管理」では、どんな企業でも“かんばん方式”が使えることがわかります。

つまり、「在庫流動管理」は、一般の定期不定量発注、定量不定期発注そして“かんばん方式”の共通の在庫管理理論です。

本書の「はじめに」の部分を抜粋します。ご興味がおありでしたら、覗いてみてください。amazon;「在庫流動管理 基礎編その2」     抄録

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はじめに;在庫管理論統一への道筋

「在庫流動管理 [基礎編 その1]」に続いて、[基礎編 その2]を発行します。[基礎編 その1]は、基礎的、原理的な部分に焦点が当たってしまい、あまり、おもしろい内容ではなかったかもしれません。“在庫半減達成の秘策”とか“在庫ゼロをめざして”、、そして“在庫管理システム導入ですべて解決”など、など、巷には興味をそそる美辞麗句があふれておりますので、、。

在庫管理ではなく、「在庫“流動”管理」としたところに、ちょっとした“意地”があります。在庫そのものではなく、

「在庫の“流れ”を管理するんだよ!」

と。“流れ”という概念は特に珍しいものではありません。サプライチェーンでは、「上流から下流にものが流れる」という表現をよく使います。[基礎編 その1]では、ボトル茶の事例を観察しながら、最も基本的な一筋の“流れ”を捉えてみました。“流れ”をあるがままに記述しただけですので、何の変哲もない当り前の“流動現象”、、。

しかし、よくみると、揺れながら動く“流れ”に一定の繰返しがあることがわかります。それをモデル化したのが「在庫流動モデル」です。論理構造を「在庫流動方程式」としてまとめ、確率分布から成る数理モデルを導き出しました。

しかし、現実の“流れ”は複雑です。サプライチェーンのあらゆる場面に適用できるように、在庫管理やサプライチェーンに内在する特有の条件を「在庫流動方程式」に取り込む必要があります。

一般的に在庫管理は、定期不定量発注とか定量不定期発注など、発注方法で特徴付けられます。「在庫流動方程式」が基本としたのは、

“需要があった(出荷した)分を直ちに補充発注する”

です。1人の客が買ったら、直ちにその分を補充発注する。1件の注文が来て出荷したら、直ちにその分を補充発注する。この補充発注方法を“定件発注”と呼ぶことにします。

“定件発注”を“定期発注”や“定量発注”に変えたとき、「在庫流動方程式」にどのような修正、追加が必要になるのか、検討してまいります。

そして、最大の課題は、“かんばん方式”との融合です。

製造業のみならず、流通・販売はもとより、郵便事業、官公庁、医療業務、、、とあらゆる産業、業種、業態に導入が試みられました。生産管理や在庫管理に直接かかわりのない方も聞いたことがあるのではないでしょうか。しかし、報じられる成功事例の裏に、それをはるかに上回る失敗事例があることはご承知の通り。

“かんばん方式”は、“トヨタ生産方式”の中でしか使えないのだ、、。

“かんばん方式”は、トヨタに匹敵する優秀な企業でしか使いこなせないのだ、、、。

一般の在庫管理とは“別もの”である、という認識が定着していった”かんばん方式“を、「在庫流動方程式」からみたら、どのようにみえるのでしょうか。

不思議なことに、違和感はほとんどありません。

「在庫流動方程式」で識別した“受注件数/時間”と“数量/件”は、“かんばん方式”では、

受注件数/時間 → かんばん枚数 数量/件     → 収容数

となります。そして、“収容数”は一定。消費数も“平準化”生産で一定なので、かんばんの総枚数も一定。

なんのことはありません。「在庫流動方程式」の変動要素をゼロにすればいいだけ。「在庫流動方程式」の簡易版が“かんばん方式”、でもあります。

“かんばん方式”からみれば、変動要因を扱えるように拡張したのが「在庫流動方程式」。多少のギャップはあるかもしれませんが、両者間の行き来は自由です。

「在庫管理論」統一への道筋がみえてきました。

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